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平成23年度卒業研究論文発表会

野生動物学研究室の卒論発表会があります。ぜひ御越しください。
日付:2月4日
開始時刻:午前9時より
場所:第一講義棟 M2階 トリニティーホール

2011年12月

PCR法によるDNA解析
12月の3年生の実習はDNA解析です。
DNA解析は野生動物学研究室でもクジラの系統などの研究で使用されています。
実習では、自分たちの髪の毛を使いアルコール分解酵素遺伝子が変異をしているかを調べました。
変異をしていると分解酵素が生成されずアルコールに弱いことが分かります。
DNA解析を学べ自分がお酒に強いかどうかも分かる一石二鳥の実習でした。

学校ビオトープについて

本研究室では、2010年から学校ビオトープに関する研究を行っています。
都心部では自然を見られる機会が限られているため、校内に学校ビオトープを建設する小学校をよく見かけます。
最近では行政からの助成も増え、学校への負担もなく気軽に建設する事が出来ます。
しかし、いざ建設しようとなるとなかなかやり方が分からなかったり、
維持・管理が難しく感じてしまう場合が多く、よくそういった御質問を受けます。
そこで今回、本研究室でまとめた学校ビオトープ建設から活用までのおおまかな流れを紹介します。

1.造園前
1-1.必須の知識
・ビオトープ(bio-top)とは単語の意味だけで言えば’生物の生息する場所(≒habitat)’だが、
ドイツなどでは’元々その地域に存在した生物多様性を回復・保全するための空間’である。
・ビオトープは造園後の管理が’必須’である。既に存在する河川やワンド等とは異なり、人工的に作り出すものなので、自然に委ねるのは環境が安定してからである。
管理が出来ないと、蚊の養殖場やアオミドロ・ヘドロの溜り場と化す。
・ビオトープは教員だけで造園・管理しなければいけないはずはない。地元の住民や児童、PTAの中にやる気のある方は必ずいる。
掲示や連絡で呼びかければ人手は必ず集まるので、休日を有効に利用して造園・維持管理・活用すべきである。
・資金に関する問題は市役所や様々な企業が助成を行っている場合が多い。コカ・コーラやブリジストン、Fuji Xerox等意外な企業も助成金を出しているので、
複数に応募して支援してもらえば運営が楽になる。当然審査はある(活動頻度・規模・地域密着性・生物相等)
・どうしても活用・施工が難しいのであれば専門家からアドバイスを得られる。学校ビオトープに関して取り組んでいる企業は、
CES(自然教育研究センター(株))、水研クリエイト(株)、埼玉県生態保護協会(財)、NPO法人日本エコツーリズムセンター、日本野鳥の会(財)、特定非営利活動法人センスオブアース等多数存在する。
依頼には当然費用がかかるが、助成が降りればそれで賄える。
また、ボランティア団体に委託すれば無償で施工を援助してもらえる場合がある。例えば立教大学阿部治ゼミ、成城学園初等学校等。
・スペースの有無はあまり重要ではない。広大な土地があれば越したことはないが、屋上などのわずかなスペースにもビオトープは作る事が出来る。
・満足のいくビオトープが完成したらコンクールに応募し、表彰されれば学校の教育アピールになる。財団法人日本生態系協会は約2年に一度コンクールを開催している。

1-2.施工計画
・まずどの様な運用目的で造園するのか考える。計画方法は学校によって様々で、教員の間で話し合う、専門家・ボランティア団体、大学に委託する、
児童にアンケート・絵を描いてもらうなどしてどの様なビオトープが良いか集計する、PTAらにも意見をもらう、等である。
・多くの一般的なビオトープは生物多様性の回復が目的だが、学校ビオトープは児童の教育が第一目標である。
施工や管理の効率や生物保全よりも、なるべく多くの段階で児童を交え、多くの経験をしてもらう方が重要である。
そういった意味でも、児童が泥まみれになったり池に落ちたりする事を極端に避けたり、閉鎖したりしては勿体ない。
安全のために閉鎖する場合、教師が立ち会い少しでも多く児童に利用してもらうべきである。

2.造園
2-1.施工準備
人手が確保出来たら、まず施工に必要な物を準備する。
計画次第だが、多くのビオトープは穴を掘り、ブルーシートや防水シートで一帯を保護したら、その上に土を被せ、シートの四方を石や杭等で固定しておく。
大雨等でシートが表れやすくならない様にしっかり土をかぶせる。
そのために必要なブルーシートやスコップ等も助成金で購入出来る可能性がある。黒土は高価だが保水性・保肥性が高い。

2-2.施工
第一に水の確保である。単純にホースで水道水を引っ張ってくれば水は溜まるが、
雨水などを貯水タンクにためて活用すればコストもかからず自然な水を得られる。
ただし、若干ボウフラが沸きやすい。夏場はすぐに水が干上がるので毎朝出勤時などに確認すると良い。
水温が上がりすぎると生物が全滅する事もあるので木や建物の影の側に建設する。
周辺に充分な敷地があるなら、多様な環境を創造すると生物種も増え、多くの教育にも活用出来る。
町田市立鶴川第二小学校などは近くに近隣から拾ったドングリから雑木林も作り、昆虫や鳥類などさらに多くの動植物と接する機会を得た。
地球温暖化に関する教育のために近くに水力・風力・太陽光発電を設置する例も多い。
施工例
2-3.動植物の導入
ビオトープは元々その地域に存在する動植物を回復する場所である。
要するに本来生息していない様な動植物を導入し、それが移動してしまうと、周辺の環境に大きな被害が出てしまう。
多くの場合は近隣の河川や開く前のプールから動植物を採って来るが、その際アメリカザリガニやブルーギル、ブラックバス、キンギョ、ミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)などを地元の生物として児童に教育してはいけない。
教科書などではアメリカザリガニを飼おう・釣ろうなどの記事があるが、それを逃がしてしまうと大繁殖してしまい、在来動植物を食い荒らして生態系に甚大な被害を及ぼす。
こうした生物は絶対に逃がさない様に指導する。また、本来日本にいる様な生物であっても、出身の地域が異なればもはやそれは外来生物に近い存在である。
新潟で生まれたメダカやカブトムシは東京のそれとは遺伝子が異なるので、仮に同じ生物でも導入してはいけない。
つまり、コイやアユの放流は間違いである場合が多い。
通販やデパート・祭り・店頭で購入した生物はほとんどがこれなので、導入する動植物は近隣で捕獲したもののみにする。
捕獲した動植物は図鑑などで同定し、その地域のものかどうか確認するのも教育の一環となる。
基本は近隣河川の魚類(オイカワ・アブラハヤ・ギンブナ・ドジョウ・オタマジャクシなど)、底生生物(カワニナ・ヒラタドロムシ・サワガニなど)、昆虫(トンボ全般・ホタルなど)、植物(ガマ・オギ・ヨシ・アサザなど)といった代表的なものが定着しやすい。
乱獲しすぎると元の環境を破壊するので一ヶ所から持ち帰りすぎない。

3.維持・管理
3-1.管理作業
・ビオトープの環境が落ち着くまでには年月がかかるので、それまではアオミドロ等が発生するが定期的に排除する。
また繁殖力の強い外来植物のアメリカセンダングサやセイタカアワダチソウなどが見つかったら抜き取る。
こうした作業は定期的に教員やPTA、児童らで参加者を募り、作業以外にも新たな動植物の導入や今後の活用を話し合う場も設けると発展する。
卒業する児童や異動する教員は下級生や職員にしっかり引き継ぎをしないと管理が曖昧になって荒廃していく。
3-2.問題対処
・残念ながらビオトープの維持・管理には様々なトラブルが発生する。
まず、児童による動植物の持ち帰りと持ち込みである。
自ら捕まえた生物はどうしても飼いたくなってしまうものである。
それをすべて容認していてはやがて生物が減少するので、教室の水槽などで飼う許可を与え、やがて逃がすという方針が多い。
逆に、児童が自宅で飼育しているキンギョや昆虫をビオトープに放してしまうとその動植物により生態系に悪影響が発生する。
ペットを飼育する際は死ぬまでしっかり責任を持たせる教育が必須である。

4.教育への活用例
・ビオトープの生物を捕獲して調査をする自然体験クラブ・水生生物を観察する顕微鏡クラブ・ビオトープで見られる野鳥を観察する野鳥クラブ。
・発見した動植物を図鑑等により自分達で調べ、自分達で解決する方針も存在する。
これなら専門的知識が一切ない教員やボランティアでも手軽に環境教育が出来る。調査結果などは学内新聞や発表会で披露させる。
・農作物を合わせて植えれば社会科の食育・農業(稲作)、家庭科の調理(さつまいも)、国語の季節の俳句等、文系科目にも広く活用出来る。
・カブトムシやヤゴなどの完全・不完全変態をする昆虫が羽化するまでの観察
・メダカの?殖観察は水草などを植えて飼っていれば成功する。
・捕獲、オタマジャクシから育てたカエルの解剖実験
・ゴーヤ・アサガオ・ヘチマ・キュウリを植えて校舎の屋根まで育てれば美しい緑のカーテンとなり夏も涼しく感じる。
実際に室外と室内の温度差を児童に計測させる。ちなみに、緑のカーテンなどの壁面緑化も助成の対象になる。ゴーヤとキュウリは給食に、ヘチマはスポンジになる。

以上がおおまかな流れです。これから学校ビオトープを始めてみようとお考えの方は御参考頂けると幸いです。

2011年11月

ネズミ 小貝川

栃木県市貝町野生動物総合調査
2泊3日、栃木県市貝町で陸上班と水生班に分かれ調査を行いました。
陸上班は、ネズミとモグラ、イタチについての捕獲調査をしました。
しかし、残念ながらイタチは捕獲することが出来ませんでした。
水生班は、小貝川と桜川に生息している淡水魚の調査を行いました。
ブラックバスやタイリクバラタナゴなどの外来種が捕獲され、
在来の淡水魚の生息が脅かされていることが分かりました。
市貝町での調査は今回が初めてでしたが、非常に良い経験をすることが出来ました。

第12回収穫祭

厚木キャンパスでは、第12回収穫祭が10月29、30日に開催されます。
29日にOB・OGの皆様に旧交を温めていただく場を設けますので、ぜひお越しください。
時刻 午後5時から7時
場所 厚木キャンパス研究棟4階 野生動物学研究室
会費 1,000円

2010年度卒業論文題目

学校ビオトープの利用実態に関する研究
過去の水辺ビオトープ整備事例にみる動植物環境の経年変化
河川ビオトープにおける人と生き物の触れ合い実態に関する研究
屋上緑化事業とミツバチプロジェクトにおける人と生物との接点に関する研究
獣害に対する地域別の住民感情および猟友会の意識
厚木市の獣害防護柵に関する防除効果の研究
野ネズミを用いた自然学習技術の確立
小田原市におけるアムールハリネズミ(Erinaceus amurensis)の生息密度調査
神奈川県内の山地周辺における自由徘徊ネコの生息状況
東京農業大学富士農場とその周辺のおける鳥類の生息状況に関する研究
シセンレッサーパンダ(Ailurus fulgens styani)母子の仔の成長にともなう仔自身の行動の変化
シセンレッサーパンダ(Ailurus fulgens styani)母子の性別の違いによる仔の行動の変化
シセンレッサーパンダ(Ailurus fulgens styani)の仔の成長にともなう母親の育児行動の変化
雌スバールバルライチョウ(Lagopus mutus hyperboreus)の糞中性ステロイドホルモンを用いた繁殖周期のモニタリング
糞中エストラジオール含量および行動観察からみたアビシニアコロブス(Colobus guereza)の繁殖生理に関する研究
ホロホロチョウ(Numida meleaglis)雄×ニワトリ(Gallus domesticus)雌雑種をホストとした胚盤葉キメラの作出
ニワトリ(Gallus domesticus)雄とホロホロチョウ(Numida meleaglis)雌の雑種作出と効率の改善
歯鯨亜目(Odontoceit)の包括的系統関係の推定に関する研究
核遺伝子情報に基づくナガスクジラ科(Balaenopteridae)+コクジラ科(Eschrichtiidae)単系統群の適応拡散における系統進化の研究
野生動物学を学ぶ学生の進路およびカリキュラムに関する研究
野生動物に関する知識普及に果たすテレビメディアの役割
自動撮影写真データベースの構築とそれを用いた撮影失敗原因の解析
センサーカメラを用いた翼手類および地上性小型哺乳類の調査技術開発
好気性細菌を用いた骨標本作製法の確立
ニホンカワウソ(Lutra nippon)の標本データベース作成
カワネズミ(Chimarrogale platycephala)の行動展示技術開発
カワネズミ(Chimarrogale platycephala)の半水生適応に関する外部および臓器形態の研究
カワネズミの半水生適応に関する形態学的研究
ニワトリ(Gallus gallus domesticus)各品種間における骨格の比較機能形態学的検討

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過去ログ

研究室紹介

研究室の詳しい紹介は東京農業大学HPにもあります。ご参照ください。
バイオセラピー学科 分野・研究室・スタッフ
http://nodai.cc-town.net/laboratory/single.php?id=19

平成23年度の教員構成

小川 博 教授, 安藤 元一 教授,佐々木 剛 准教授

平成23年度の所属学生

学部3年生:42名, 学部4年生:29名
大学院生(博士前期課程1年):6名
大学院生(博士前期課程2年):4名
大学院生(博士後期課程1年):3名
大学院生(博士後期課程3年):1名

研究

教員の研究

教員の研究主題を紹介します。
教員の研究主題

論文標題

現在までに提出された論文の標題を紹介します。
卒業論文標題 修士論文標題

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住所

〒243-0034
神奈川県厚木市船子1737
東京農業大学農学部 バイオセラピー学科
野生動物学研究室

メールアドレス

wildlife@nodai.ac.jp

Tel/Fax

小川 博 教授
046-270-6576

安藤 元一 教授
046-270-6575

佐々木 剛 准教授
046-270-6571